Q. Historia Iocularis とはどういう意味なのですか?

A. ラテン語で「Historia」(ヒストリア)は歴史、「Iocularis」(イオクラリス。綴りはJocularisとも)はjokeの語源につながる「面白い」「笑える」という意味の形容詞です。「一瞬笑えて、後からジワジワ考えさせられる」本誌の趣旨を表現するものとして、熟慮の末にこのように名付けました。名づけの経緯等はこちらをご覧ください。

Q. 室長と顧問はどちらが偉いのですか?

A. 圧倒的に顧問が偉いです。

Q. この雑誌はいつまで続くのですか?

A. 期間の定めはございませんが、3年くらいは続けられればと考えております。

Q. なぜそんなに控えめな継続目標なのですか?

A. どのような事業も、最初は崇高な、あるいはわくわくするような理念と発想があっても、次第に続けること自体が目的化してしまって陳腐化します。我々の雑誌は、創設の趣旨においてこうした事態を最も恐れるからです。あとシンプルにお金がないからです。

Q. 「一瞬笑えて、後からジワジワ考えさせられる」論文とはどのようなものですか?

A. 創刊の趣旨に明記しました通り、テーマは日常的・具体的・ニッチ・娯楽的要素が強いが技術は一流で実証的精度も高い、ということを条件としています。ただ、テーマに関しては単に日常的・具体的・ニッチ・娯楽的であるという点に限定されるものではなく、貴重な人生の1年乃至数年(場合によっては生涯)をその研究に費やすことの「コスパの悪さ」が感じられるものであればどのようなものでも構いません。

我々研究者は、研究を進める中で、「このエピソード・テーマ・史料は論文には採用できないだろうが、とても面白いので誰かに言いたい!」というような発見が往々にしてあるものですが、そういったものは通常授業の中で余談として触れるくらいしか発表方法がなかったかと思います。本誌には、そうしたエピソード等を立派なご論文にして投稿いただくようなイメージでご理解ください。
査読では、「どこがどう笑えて考えさせられると言えるのか」ということを真剣に議論していき、なるべくそのプロセスはオープンにしたいと考えております(※)。

具体的には、「参考」のページに列記した室長のこれまでの実践例やサンキュータツオ氏の著書、イグノーベル賞の受賞例から汲み取っていただければと思います。

(※)「オープン査読」ということではございません。「オープン査読」についてはこちら(https://rcos.nii.ac.jp/miho/2019/02/20190223/)をご参照ください。「オープン査読」には透明性や説明責任の観点から望ましいとの見解もあり、弊誌も引続き検討を重ねてまいります。

Q. この雑誌に投稿した論文は、学界で評価されますか?

Q. この雑誌に投稿することで、学界から干されたりしませんか?

A. この雑誌に投稿することで学界から干されるようなことはないとは信じたいですが、保証はできません。逆に、学界での評価が気になるようでしたら、他の雑誌に投稿されることをお勧めします。

Q. 民間企業に勤めております(退職後です、主婦です、など)が、歴史が好きで論文を書いてみたいと思っています。大学で歴史学を研究したことはありませんが、このような者でも投稿できますか?

A.  我々は投稿に資格を設けておりません。しかしながら、我々の目指すところは非常に狭く、もしかしたら貴方の望むような学会誌ではないかもしれません。まずは、HPもしくはX(タイッツー)を隅々まで熟読のうえ、投稿をお考えの研究がこの雑誌のコンセプトに合致するものであるかどうかをよくご検討ください。

我々の取り組みは、日本では過去になかったものですので、HPやX(タイッツー)の記載を隅々まで熟読なさっても、場合によっては正しくご理解いただけないことがあろうかと思います。ただ、最低限誤解のなきようお願いしたいのは、我々は「誰でも投稿すれば発表できる緩い同人誌」ではなく「学術誌」であるということです。一流誌にも掲載される実力がありながら、「くだらない」「脱力するほど笑える」ことをやっている論文だけを厳選して掲載しようとしているのですから、一流誌よりも条件は厳しいかもしれません。しかし、そのようなものを求めて得られなかった人たちが極めて少ないながらも確実にいるということを我々は知っています。大学院まで進んだが経済的理由で研究の道を諦めた人、あるいは既存の学界の環境に違和感を感じて研究をやめてしまった人、博士号はとったがアカポスに就職できないでいる人、一応アカポスではあるが高度な学術研究ができる環境ではなく研究から遠ざかってしまった人、そして歴史創作界隈で稀に遭遇する「野生の天才」、我々はそのような人たちに届けたいという強い思いでやっております。そして、その思いだけは絶対に譲れません。(もちろん、第一線でご活躍の研究者の方々からの投稿は、我々の活動を益々盛り上げてくださるものと歓迎いたしております。)

単に「一般からも投稿を受け付けている」という点のみをもって弊誌に投稿をお考えなのであれば、アマチュアの歴史ファンが投稿し、文章を発表できる雑誌は既にたくさんあるということを、ぜひ知っていただきたいと思います。まずは日本史であれば『日本歴史』さんの巻末の広告や、学界消息などをご覧になっていただき、全国にどれだけの日本史学系の学会があるのか調べてみてください。これに西洋史・東洋史なども加えれば、全国にゆうに数百学会はあるんじゃないかなと思います(知らんけど)。その中には必ず、一般の方でも投稿できる学会誌があります。おそらくそれは、この雑誌などよりもはるかに貴方のご希望に添える雑誌だと思います。